障害が軽度であれば、就職できる職場は増えますが、その分、障害に対する配慮が薄くなり、仕事がやりにくかったり業務を覚えられなかったりします。
「障害者であるから」という理由だけで、向いているかどうかを判断するべきではありません。
健常者であろうが、障害者であろうが、得意なこと・不得意なことはあります。
障害者が仕事を見つけにくかったり、業務を覚えられなかったりする原因は、そこにあります。
「あなたに」向いているかどうかが問題なのです。
生活を安定させるというだけでなく、精神的な安定も考慮に入れて仕事を探さなければ、なかなか仕事を継続させることは難しいです。
それには、あなた自身のことを、あなた自身が知らなければなりません。
業務を覚えるためには、意識することが大切です。
漫然と作業を進めているだけでは、業務を覚えることはできないのです。
この記事では、どうしても仕事覚えられないという場合にできる考え方をご紹介します。
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軽度知的障害と仕事
軽度知的障害のある方は仕事をするということに関して、とても苦労しているでしょう。
障害がグレーな場合が多いことから、ただのサボり癖だとか、なぜ健常者のようにできないのかとか言われがちだからです。
軽度知的障害は、仕事をする上で、障害への配慮がなかなか受けられない場合が多いので、自分自身でできることできないことを分け、できないことは最初から職場に相談するなどの行動が大切になります。
障害をオープンに就労している場合は、必ず上司や先輩などに相談するようにしてください。
そして指摘されたことから一つずつ意識するようにしてください。
上司や先輩も人間です。
あまりに直らなかったり、直す気持ちが感じられなかったりすれば、だんだんと教える気が失せていきます。
少しずつでもいいので、意識して先輩方や上司の指摘を意識するようにしていきましょう。
軽度知的障害の方が仕事を難しいと感じる理由
前述した通り、軽度知的障害の方は、障害に対する配慮が受けにくい場合が多く、仕事に関して難しいと感じることが多いと思います。
軽度知的障害の場合は、障害への配慮がされにくいのです。
一度では覚えきれなかったり、同じところで躓いてしまったりするのではないでしょうか。
残念ながら、一般企業では、それを丁寧に教え直してくれたり、できるまで待ってくれたりすることはありません。
あなた自身が修正したり、上司や先輩に相談したりするしかないのです。
度合いの違いはあれ、健常者でもこれは変わりがありません。
障害のことはなかなか人に言い出しにくい部分ではあるかもしれませんが、仕事が難しいと感じたら、まず何が難しいのかを自分できちんと把握して、上司や先輩に相談するようにしましょう。
自分の得意なこと不得意なことを把握する
仕事が難しいと感じたり、業務を覚えられないと思ったりしたら、まず自分のできること・できないことを把握しましょう。
それができたら、次は得意なこと・不得意なことを把握します。
業務が覚えられない原因は、意識をしていないからです。
自分が何を出来ないのかを把握していないと意識は出来ません。
自分ができない仕事を、ノートに書き出してみましょう。
業務上で、現状できることとできないことを箇条書きで書き出していきます。
そして、それを上司に見せながら相談してみましょう。
可能であれば、得意なこと・不得意なことも書き出してください。
そして上司といっしょに、得意なことを使って、できないことができるようになる方法を探しましょう。
障害者がクローズで就労している場合、上司に相談するということが出来ません。
自分で解決していくしかないのです。
箇条書きにしたできること・できないことを一つずつチェックし、さらに難しいと感じることや、上司に指摘されたところなどを箇条書きにして、業務中、一つずつ意識するようにしましょう。
たくさんのことを一度に直そうとせず、一つずつ解決するようにします。
わからないことやできないことをそのままにせず、先輩や上司に質問するようにしてください。
少しずつ、自分の得意なこと・不得意なことがわかってくるはずです。
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伝えることの重要性
業務上、覚えられなかったりミスをしやすかったりする部分に関しては、上司や先輩に伝えることがとても重要になります。
ある意味、相談しやすい職場が、軽度知的障害者の方が働きやすい職場と言えるでしょう。
一人で解決しようとしても、それはなかなか解決できることではありません。
相談することや報告することはとても重要なことです。
職場の方たちは、あなたがなぜ覚えられないのか、あなたがなぜ難しいと感じているのかがわかりません。
あなたはそれを伝えて、上司や先輩に考えてもらう必要があります。
なぜ覚えられないのか、なぜ難しいのかは、あなた自身にしかわかりません。
まず、あなたがその理由をしっかり考えていくことが優先です。
その場合には、必ず、誰かに伝えるのだということを意識してみてください。
得意なことを頑張る
できないこと・不得意なことのことばかり考えていると、どうしても気が滅入ってやる気が薄くなってしまいます。
これは人間であれば誰しも同じです。
健常者、障害者関係ありません。
気が滅入りそうになった時は、得意なこと・できることを頑張りましょう。
上司や先輩の評価を受けてから、できないことにチャレンジした方が、気力が湧きます。
できるだけ仕事が長く続く方法を工夫して、自立を目指しましょう。
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