あなたがもしも病院で「うつ病」の診断を受けたのならば、あなたにとっての最優先課題は、仕事を探すことではありません。
あなたが考えなければならないのは「休むこと」です。
あなたが心を休めることができないのなら、仕事をするべきではありません。
どうしても仕事をしたいのならば、「休むこと」がきちんとできる仕事を探してください。
あなたの体調に合わせて、「休むこと」がきちんとできる仕事が、あなたに向いている仕事です。
うつ病の方が、「休むこと」なく仕事をすると、取り返しがつかないほど症状が進行します。
無理をして症状が進行した人をたくさん見てきましたが、社会復帰どころか日常生活さえ困難になります。
あなたが日常生活を人並みに送り、あなたの笑顔が一つでも多くなるように、まずはうつ病を寛解させることを目指してください。
うつ病の特徴は、症状が繰り返し再発することです。
症状が再発してしまうと、仕事が続かなくなってしまいます。
寛解を目指し、休みながら仕事をするという段階を踏めば、仕事をする上で、うつ病の症状が再発することも少なくなるでしょう。
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うつ病の人に向いている仕事・向いていない仕事
うつ病の人が仕事をするにあたって、心を安定させるということはとても大切なことです。
ですから、うつ病の人に向いている仕事というのは、心を安定させることのできる仕事ということになります。
逆に心が乱れたり、ストレスを感じたり、不快で強いプレッシャーを与えられるような仕事は向いていないと言えるでしょう。
うつ病は一度発症してしまうと、例え寛解したとしても、再発しやすい病気です。心をコントロールする機能は、一度バランスを崩してしまうと、元に戻すのは困難です。
心を安定させ、時間をかけて回復を待つしかありません。
仕事をするということは、大変ストレスのかかることです。
仕事をすることによって、回復が見込めないほど壊れてしまっては元も子もありません。
心の安定をある程度保てるような仕事があなたに向いている仕事です。
無職で焦りを感じなくても大丈夫
「休むこと」がうつ病の方の最優先事項なのですから、仕事が見つからなくても焦ってはいけません。
向いている「仕事」を見つけるというより、向いている「職場」を見つける方が良いかもしれませんね。
今は、リモートワークや在宅でできる仕事も、昔に比べれば数多くなりました。
リモートでできる仕事内容の幅も広がっています。
あなたが続けられる仕事が必ず見つかるはずです。
焦らずに、時間をかけて仕事を見つけましょう。
うつ病は何度も繰り返し発症する上、時間をかけて症状を軽くしていくしかない病気です。
仕事をしながら寛解を目指さなければならないこともあるかもしれません。
仕事を探すことに焦ってしまい、心の安定を優先できない仕事についてしまうと、悪循環にハマってしまいます。
信頼できる人に相談しながら、ゆっくりあなたのできる仕事を探しましょう。
うつ病の人ができる仕事を探す方法
障害者総合支援法という新しい法律になってから、うつ病の人が仕事を探すのは少し楽になりました。
障害や難病を持つ人のために就職活動をお手伝いしてくれる事業所がたくさんできたからです。
金銭的に余裕がない方でも、条件によってはほとんど無料で利用できる事業所です。
そこで専門の人に相談しながら、自分に合った仕事を時間をかけて探すことが、あなたに合った仕事を見つける最良の方法ではないでしょうか。
うつ病の方の就職のお手伝いをしてくれる事業所は、地域によって違うので、各地域の福祉相談窓口に相談に行くか、ネットなどで調べてください。
うつ病は「心の骨折」です
うつ病は「心の骨折」です。
骨折と同じで、治るまでには時間がかかります。
むしろ、時間の経過でしか治らないと言っても過言ではありません。
骨折をしたとき、折れた場所を固定することもせず、無理をしたらどうなるでしょうか。
骨が変形したままついてしまったり、骨折した場所を庇うため、他のところに負担がかかってしまったりするかもしれませんよね。
うつ病も同じです。
うつ病の治療に使われる薬は、骨折の時に使用する添え木や痛み止めと同じだと考えてください。
基本的に対症療法であり、抗うつ剤は崩れてしまった脳内のバランスを保つための薬です。
心を安定させ、折れた場所に負担をかけないことが大切なのです。
しかし、周りに置いて行かれているのではという焦りや、自分の弱さが原因であるといった誤解が、あなたの心の安定の邪魔をし、無理をさせます。
社会復帰をしてうつ病が寛解すると、自分が治療をしていることに疑問を持ってしまいますが、まだ、折れた場所がくっついた訳ではありません。
病院で抗うつ剤を処方されているということは、まだ、添え木が必要であるということなのです。
うつ病が寛解した状態は、骨がくっついていたとしても、歩くための筋肉や関節の動きは弱ったままです。
それで普通に歩こうとすれば、また骨折してしまうでしょう。
うつ病が再発しやすい病気なのは、以上のようなことが原因であることを心に留めておいてくださいね。
