就労移行支援のメリット・デメリット。よくあるトラブルと対処法

障害をもつ方が、一般就職に向けて働きながら訓練を受ける就労移行支援制度。メリット・デメリットは気になるところですよね。

就労移行支援は、障害者の方が一般の企業に就職しやすくなるというメリットがあります。
また、就職した後も長く続けられるようなサポートを受けることができます。

その一方、一般企業に就職するとき、通所中の収入の確保が難しかったり、障害をオープンにする必要があるなどというデメリットがあります。

あなたにとって、メリットよりもデメリットの方が勝るようであれば、就労移行支援を受ける意味はありません。

あなたが多少のデメリットに目をつぶってでも、メリットの方が大きいと考えるのならば、就労移行支援を受けることは大きな意味のある行動です。

今回は、就労移行支援を受けるときのメリット・デメリットをご紹介し、これから支援を受給しようという人の不安を少しでも取り除きたいと考えています。

この記事では、就労移行支援受給の際のよくあるトラブルや問題とその対処法も解説します。

就労移行支援とは

就労移行支援とは、一般企業への就労を目指しているけれど、障害によって就職に不安のある人が受けられる福祉サービスです。
一度就職したけれど、うまく行かなかったという人も受けることができます。

就労移行支援事業所では、一般企業で働くための生活リズムの改善や職業体験などを通して自分に合った仕事を探したり、職場での立ち回り方などを訓練したりします。

そして、さまざまなトレーニングを受けた後、一般就職に向けての就職活動をサポートしてもらって就職するといったサービスです。

就労移行支援は、一般企業で働ける見込みのある人に向けたサービスなので、トレーニングや訓練がメインになります。

サービス内容をしっかり理解した上で利用しましょう。

就労移行支援を受けるメリットは一般企業への就職活動を支援してもらえることです。
障害を持っていると、一般企業への就職が難しい場合が多く、どこから手をつけて良いのかもわからないという人も多いはずです。

就労移行支援事業所では、利用者さんの希望や障害特性を考慮した上で、就職に必要な足りない要素を訓練してもらえます。

さらに就職活動をする際、就労移行支援事業所はハローワークなどに比べると、障害者の障害に考慮できる職場をたくさん把握しているので、就職に関する相談にも対応してもらえるところが大きなメリットです。

就労移行支援を受けることで、就職後の離職率も下がりますし、将来の収入アップにも繋がるでしょう。

就労移行支援を受けるデメリットは通所中の収入の確保が難しいところです。
就労移行支援は訓練がメインの事業所なので、作業所のように明確な工賃は発生しない場合がほとんどです。

就労移行支援事業所に通所している場合は、原則アルバイトが禁止です。
通所中の生活を支えるための施策は、考えておかなければなりません。

さらに、一般企業への就職を目標に通所するのですが、障害をオープンにして就職活動しなければならないので、給料や昇進などに影響がある場合があります。

メリットとデメリットを考え合わせて自分に合った方法を選択しましょう。

就労移行支援でよくあるトラブルは主に3つ。

就労移行支援はさまざまな障害を持った人が通う事業所なので、接点が増えるとトラブルに発展することはあります。
同じプログラムを受けていたりしても、気が合わない人というのは出てくるかもしれません。

就労移行支援は、そういった社会性も訓練するところなのである程度のトラブルは仕方ありません。

もしも、利用者同士のトラブルに巻き込まれたら、事業所のスタッフに相談して解決するようにしましょう。就職した際に同じようなトラブルが起こった場合の対処方法についても、スタッフさんに相談するとなお良いかもしれませんね。

スタッフとうまく行かない場合もあるかもしれませんが、就労移行支援は長く働くために訓練をしたり長く続けられる仕事を探したりするところです。

自分がもう充分であると思っていても、客観的に見ると仕事に関するスキルが足りないところがあったりします。
スタッフとのトラブルの場合は、第三者を交えてスタッフとしっかり話し合うようにしましょう。

残念ながら数は少ないですが、悪質な事業所が存在します。
どうしても事業所のやり方に納得がいかない場合は、自治体の福祉相談窓口に相談してみて下さい。

就労移行支援を受ける目的は、一般企業への就職です。
一般企業で出来るだけ長くしっかりと働くことがあなたの望みではないですか？

一般企業で働く社会人として、自主性はとても大切なことになります。
就労移行支援を受ける場合は、自主性を持って、疑問に思ったことや納得行かないことなどは、しっかりとスタッフの方に相談しましょう。